現代日本人は恋愛下手だと言われています。
そのひとつの指標として政府が公開している生涯未婚率という数字があるのですが、2014年度の人口統計資料集によると2010年の生涯未婚率は女性10.61%、男性に至っては20.14%という高確率をたたき出しているのです。
1960年代の数値が女性2.53%、男性1.50%だったことを考えると、この数字の大きさをご理解いただけるのではないでしょうか。
なぜこのようなことが起こったのか、それを考える糸口は私たちの心の中にあります。
社会全体の晩婚化、非婚化を考える前に、自分の内側に目を向けてみて下さい。
もしかしたら見落としているだけで、あなたの幸せはすぐそばにあるのかも知れません。
なぜ恋愛に本気でのめり込めないのか……原因を探る
恋愛は人と人がいて初めて成立する「人間関係」です。始まりはそれぞれの心の中で起こる反応であり、それがお互いに近づく原動力となります。
つまり、自分の内側に恋愛を成立させ得る要素がなければ始まりすらしない、それが「恋愛」なのです。
本気で異性を愛せない要因を、「自分」の内面から考えてみましょう。
きちんと自分を愛していますか?
異性を心から愛せないと嘆く前に、自分で自分をどう思っているか改めて分析してみて下さい。
誰かを好きになるためには、「誰かの前に立っている自分」を自分で肯定できなければ話になりません。
自分を否定する人間は誰も肯定できない。もしあなたが自分にコンプレックスを持っていて、そのために自分を愛せないのだとしたら、否定的な感情は常に相対した人物にも向かっているのです。
また、自分を愛せない方は他人のこころを感じ取る感覚が鈍るため、出会いのチャンスを逃してしまいがちになってしまいます。
丸ごとすべてとは言いません。ひとつひとつ、自分のいいところを探していきましょう。そうした日々の積み重ねが、いつかあなた自身の可能性を切り開いてくれるはず。
ありのままを受け入れていますか?
人と向き合った時に、つい相手を分析してあら捜しをしてしまう女性は少なくありません。もちろん男性からしても同様です。
相手を分析して、経験則と照らし合わせて「この相手との付き合いは自分にメリットがあるか」を情報として取りだそうとしてしまうのでしょう。
現代社会では人間関係の多くが損得勘定で成り立っていますから、自然な行動とも言えます。ですが、そのように利害関係で近付いてこようとする相手に、どうやって警戒心を抱かずにいられるでしょうか。
自分のいいところを探すのと同じように、相対した人物のいいところを探すように心がけて下さい。
嫌な出来事があったとしても、辟易する自分を否定せずに受け入れること。これも重要です。
過去の経験は忌避するのではなく、次のチャンスで失敗しないための財産なのだと考えるようにしましょう。
出会いがないと嘆く方も、誰もが「社会(人間関係)」の中で生きています。常に出会っているその中で、恋愛の目を察知できていないだけなのです。
ものの見方を変えて、自分に関わる人、物、出来事のひとつひとつに感謝する前向きな気持ちを身に着けると、世界は変わります。
これまで否定していたものと逆の角度から接するようになると、相手の「あら」に見えていた部分までもその人の個性なのだと思えるようになるはず。
その手始めとして、まずは相手のあら捜しと分析をやめてみてはいかがでしょうか。
あら捜しと分析のための冷たい目線は、人と人とを大きく隔てる壁になるのです。1枚ずつ壁を取り去って、素のままのあなたで誰かを愛せるようになって下さい。